□2030年、日本の開発現場は40万人足りない
加速する少子高齢化によって日本の労働力は不足しています。なかでもIT人材の不足が顕著です。経済産業省が公表したデータによると、2030年には40-80万人規模での人材不足がおこると予想されている。
2024年7月に実施された帝国バンクの調査も、日本のIT人材が大きく不足していることを示しています。同調査は日本企業に対して正社員が不足しているかどうかを調査したものです。日本企業全体では51.0%の企業が正社員が不足していると回答したのに対し、情報サービス業界では71.9%となっています。
AIの進化などIT業界は成長産業であるため、今後もさらに労働需要はさらに高まっていくと考えられます。いかにIT人材を獲得するかが企業の課題となってきます。
引用元リンク:経済産業省、帝国データバンク調査
□グローバル人材が日本の開発現場を支えている時代へ
日本人がいないのであれば外国人を雇うという選択肢も考慮しなければなりません。
人口あたりのITエンジニア比率を見てみると、日本は1.17%で世界6位となっており、かつての技術大国といわれた姿は影をひそめています。
また、日本のエンジニアはグローバル競争において他国に遅れをとっています。
例えばGitHubの年次レポート「Octoverse 2022」によると、日本のコントリビュータ数は世界で8位であり、全体の1.5%以下です。エンジニア人口が世界4位であることを考慮すればこれは低いと言わざるを得ない。
2025年1月31日に厚生労働省が発表した最新の『「外国人雇用状況」の届出状況』によると、2024年には外国人労働者数が過去最高となる230万人を超えました。毎年10%以上の増加率を記録しており、外国人労働力が普及してきているとみることができます。外国人ITエンジニアの正確な人数については、具体的な統計が存在しないのが現状ですが、2023年10月時点の厚生労働省のデータによると、情報通信業で働く外国人は約8.5万人で、そのうち約7割が「技術・人文知識・国際業務」の在留資格を持っています。 これを基にすると、約5.8万人の外国人ITエンジニアが日本国内で活躍していると推定されます。2008年は約1.8倍であると推定されており、大きく増加していることが読み取れます。
様々な企業で外国人エンジニアの採用が進んでいます。
メルカリではエンジニアの6割が外国人です(2023年)。2014年に楽天に開発職として入社した人のうち80%以上は外国人でした。
外国人エンジニアの採用が進むのは当然の流れである。エンジニア需要が高まっているのにも関わらず、日本人エンジニアが不足しているため、需要過多が加速していくからです。
今はまだ「外国人を採用するかどうか」選べる時代である。しかし近い将来には「採用しない選択肢がない」状況が訪れても不思議ではない。今のうちに御社でもひとりから採用してみることから始めてみませんか?
□どうしてまだ外国人エンジニアに躊躇するのか
これまで見てきたように、外国人エンジニアを雇用することは当然のことといえます。しかし、外国人エンジニアの採用を躊躇する企業があることもまた事実です。その理由として、
受け入れ態勢が整っていない
言語や文化の違い
早期退職やトラブルのもとになる
ことが挙げられます。
あなたもこのような懸念を抱えていませんか?
しかし、これらは的を得た懸念なのでしょうか?
受け入れ態勢が整っていないという懸念を少しかみ砕くと、外国人の教育方法やコストに関しての知識がないという事になります。しかし、これは前例がないから自信がないということを示しているにすぎません。将来的に多くの外国人エンジニアを雇うという状況が来るのであれば今のうちからノウハウを蓄積していくべきです。余力のあるうちにひとりからでも採用を始めてみませんか?
言語や文化の違いについて、多くの懸念は日本語が通じるかというものです。英語でのコミュニケーションはコミュニケーションコストがかかったり、ニュアンスが伝わらないことが多かったりします。実はこのニュアンスに鍵があります。日本は世界で有数の高文脈の文化を持っています。多くを省略し、察してもらうカルチャーです。しかしこれはエンジニアという仕事においてプラスに働くのでしょうか。エンジニアの仕事においては、誰が見てもわかる明示的な情報が必要とされています。「なぜそうなったのか」がほかのエンジニアにも伝わらないといけないからです。そのエンジニアは1年後のエンジニアかもしれません。つまり情報を明文化し、再現性や共有性を持たせることが必要です。私たちの文化は高文脈ですが、エンジニアの仕事においては障害となることも多い。
コミュニケーション方法を確立させることが大切です。私たちも力になれます。
外国人が早期退職しやすいという懸念に対しては二つの考え方があります。
ひとつは、早期退職の原因が本当に外国人であることなのかということです。ザ・プラント株式会社では外国籍社員が9割を占めるのにも関わらず96.13%の人材定着率を記録しています。
もうひとつは、短期で成果を出してもらえばいいと思考を切り替えることです。外国人エンジニアはスキルの即戦力性が高く、入社直後から開発の中核を担うことも珍しくありません。数年の在籍でも大きく戦力として活躍してくれます。勤続年数が長いことと貢献度が高いことは必ずしも一致しない。
引用元リンク:ザ・ブラント株式会社インタビュー記事
□まとめ
少子高齢社会となった日本ではIT人材の不足が顕著です。
外国人エンジニアはもう当たり前の時代が来ており、今後もさらにこの流れは加速していく。
外国人を雇うことには多くの障壁があるかもしれません。しかし、ひとつひとつを分解してみてみるとどれも乗り越えられるものばかりです。
1名からでも外国人エンジニア採用を始めてみませんか?
私たちは候補者紹介からオンボーディング支援まで伴走します。
ご相談だけでも、お気軽にしてください。
株式会社JELLYFISHについて
株式会社JELLYFISHは、外国籍エンジニアの採用・定着支援を中心に、企業のグローバルな人材戦略をサポートしています。
「外国籍人材に興味はあるけれど、どう採用していいか分からない」「採用後の定着に課題がある」といった企業様と、数多くの取り組みを行ってきました。
一社一社の状況に合わせたご支援を大切にしていますので、ご興味がありましたらぜひお気軽にご相談ください。
詳しくはこちら:https://www.jellyfish-g.co.jp/